アリーナ&遅筆堂文庫のスタッフがお届けする舞台裏ブログ

ノンフィクション作家の川内有緒さんは、著書『空をゆく巨人』で福島・いわきの実業家・志賀忠重さんと世界的現代芸術家の蔡國強さんの友情と、二人の出会いから生まれた芸術活動が描き、開高健ノンフィクション賞を受賞しました。

始めに川内さんは、志賀さんとの出会いから『空をゆく巨人』の舞台の一つであるいわき回廊美術館について写真と共に紹介しました。
日本、中国、アメリカを舞台にしたこの作品は、ライターになる前に長く海外で過ごした川内さんの人生とも重なります。続いて川内さんは海外での生活や、様々な国から来た人々と働くことを通して感じたことなどを語りました。

後半はスペシャルゲストとして最上町出身・在住の冒険家・大場満郎さんが登場しました。
大場さんの北極海単独歩行横断を支援したのが志賀さんで、その冒険のエピソードも本に描かれています。
北極海横断の際の大場さんと志賀さんのやりとりの映像を見た後、大場さんは「志賀さんのサポートがあったから成功できた」と当時を振り返りました。
その後は「生まれ変わったら冒険家になりたい」と語る川内さんのナビゲートで、大場さんが冒険家になるまでをお話しいただきました。

最後に、川内さんは「新しい世界へ踏み出し、新しい価値観を生み出す力は誰もが持っているはず。みんなが『空をゆく巨人』になれる』と語り、
大場さんは「人は幸せのために生きていく。それを決めるのは自分自身だ」と力強いメッセージを送りました。