アリーナ&遅筆堂文庫のスタッフがお届けする舞台裏ブログ

天童市在住の映像作家・佐藤広一さんは、新潟で映画を学んでいた頃、テーマに沿った映像をつくるという課題に対してテーマの枠をはみ出したスケールで映像を作っていました。
こうした経験により、「面白そうなアイデアをふくらませて自由に発想する力」が培われたと語ります。

その後山形に戻って自主映画製作を始め、数々の映画フェスティバルで入賞しました。
地元の天童市のふるさとCMの制作を長年手がけており、これまで何度も上位にランクインしています。ここから佐藤さんの映像作家としてのキャリアが広がっていったといいます。

昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で公式上映された映画『世界一と言われた映画館』は映画祭事務局が初めて制作した映画で、佐藤さんが監督・撮影・構成を手がけました。わずか3か月で制作されたこの作品は、当初は短編にする予定で撮影を始められました。しかし撮影が進むにつれて短編にするには内容がもったいないということになり、映画館でも上映できるようにと67分の作品に仕上げられました。
また、同作品でナレーションをつとめ、2月に急逝した俳優の大杉漣さんとの思い出を写真とともに振り返り、登場した人々に気持ちをこめた語りをしてもらったと大杉さんのナレーションを絶賛しました。

現在もドキュメンタリー映画の製作に取り組んでおり、他にもテレビ局での仕事や企業CMなど様々な撮影の依頼があって佐藤さんは多忙な日々を送っています。
また『世界一と言われた映画館』の全国配給に向けての活動をしており、県内外で上映できる機会を増やしていきたいと語りました。